台風15号による傷が癒えない中、先週は最強クラスの台風が日本列島を襲い大きな被害を与えました。こうした大規模災害において一番に守るべきは、生命の安全であることは間違いありません。危機的状況の中で全てを同時に進めることは不可能です。だからこそ、優先すべきものは何かを明確にすることにより、迷いのない行動を取ることができます。「プライオリティ・プロブレム」は、優先すべき問題・課題は何かということです。災害後のニュースでは、制度やルールに縛られ救出の手立てが取れなかったという話を耳にしますが、その時に行うべき第一義に対する認識があれば、方法や制度を超えて行動を起こすことができるはずです。体験は最も貴重な学習です。その意味において、今回の体験を鮮度があるうちに振り返り、何に優先性があったかを考える必要があります。予期せぬ事態が起こっても、その体験を活かすことができれば、元の状態に復元するだけでなく、さらにその先へと進むことができます。危機意識に対する整理学が、これからの時代に必要不可欠なサバイバリティの向上につながりことを認識しておきましょう。(2019年10月21日号)
ジャパンライフデザインシステムズ
谷口正和
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