多様性やダイバーシティといった言葉が広く浸透しつつありますが、日本では未だに他人との違いを欠点として捉え、同調圧力が強く働きすぎてしまっているといえます。例えば就職活動では、同じような服装や髪型をしてあえて個性を隠すようにするなど、選ばれるための努力ではなく、落とされないための努力に意識が向いてしまっています。しかし本当に大切なのは、違いによって排除されるような同質類似の社会ではなく、違いを価値として認め合うような社会への転換です。他人や社会の常識によって物事を判断するのではなく、自らが主体となって考え決断することによって可能性が広がっていく、これこそが「主体的眼力」のキーワードが持つ意味です。コロナのパンデミックによって従来までの価値観が大きく変化した現在の状況をピンチと見るか、あるいはチャンスメイキングの時代と睨むかはあなた自身の判断に委ねられています。その意味でも「主体的眼力」というキーワードは、ニューノーマルを迎える今の時代にこそ重要な認識であり、自分自身の思いや考えを通じて物事を見抜いていく能力が求められています。(2020.12.14)
情報分析/谷口正和・ジャパンライフデザインシステムズ
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