失った日々への想像力

コロナによって今までの習慣や行動が制限され、新しい生き方が余儀なくされています。こうした変化は、これまで自分自身について考えることなく、右に倣えで行動してきた人にとって不安や恐怖でしかありません。しかし大切なのは、変化に怯えて過去に戻ることではなく、何のために生きるかというミッションに強い思いを持ち、新しい時代を生き抜くために想像力を発揮させていくことです。現在「鬼滅の刃」が爆発的な人気となっていますが、日本では古くから疫病や天災など人間の力では解決できないものを鬼や妖怪に見立て、それを物語にしたり願掛けしたりすることで安心感に変えてきました。物理的なものによる解決が困難な時、そうした「心のワクチン」が求められてきたのです。パンデミックによって生と死の狭間にいるような状況の中、「鬼滅の刃」の大ヒットは見えざるものを退治したいという人々の思いが「心のワクチン」として表れているのかもしれません。このキーワードは、サバイバルドラマを現実として生きる私たちに、不安をチャンスに変えていく心構えや想像力を持つことの大切さを教えてくれています。(2020.11.2)

情報分析/谷口正和・ジャパンライフデザインシステムズ

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