アンビバレンスとは相反する感情という意味で、今回のキーワードは一方的に流れを決めつけるのではなく、流動性を持って変化対応していくことの重要性を表しています。コロナ禍の現在はまさにそうした状況といえます。様々な変化によって多くの人が苦労や煩わしさを感じる一方、これまで無駄と分かっていながらも過去の慣習で続けてきたものを強制的にストップさせる状況に「これも悪くないんじゃないか」という相反する感情が出てきています。最初は不満に感じていたことも、体験によって新しい習慣が生まれ、それを繰り返していくことで新しい体質が作られていく。そうすることで、ネクストノーマルに対しても納得を持って進んでいくことができます。このような流れを作るという意味においては企業経営も同様です。「ストリームマネジメント」というように使命やミッションを持って新たな流れを生み出し、経営していくことが求められます。心理や感性によって社会が変貌していく「心理社会」を迎える今日、一つの進化を促す大きなエネルギーとして「アンビバレンス進化論」のキーワードを認識しておきたい。(2021.2.8)
情報分析/谷口正和・ジャパンライフデザインシステムズ
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