あらゆる区分けがなくなり様々なものが入り混じる混沌社会の中で、異質な点をつなぎあわせて新たな価値を創り出していくことの重要性を表したキーワードが「カオスのセオリー」です。例えばビジネスにおいて、すでにある市場の中に新規参入しても、同質類似によって価格競争が起きるだけで、市場の発展にはつながりません。大切なのは、自社の強みを生かして従来にはなかった商品を作り出したり、カバーできていなかった人たちに向けたサービスを行ったりすること。闇雲に大海原に飛び込むのではなく、自ら「異質の池」というようなものを作り出す、そしてその小さな池がいくつもつながっていくことで大きな海へと広がっていくように市場が拡大していきます。共存・共栄を目指すのであれば、周りと似たような存在を目指すのではなく、違いを磨き独自の分野を伸ばしていくことで重要です。それぞれが自らの特徴を追求することで課題解決能力が高まるとともに、その延長線上で他者に貢献できるようにもなっていきます。混沌の中に生まれた異質をつなぎ合わせていくための理論や方法論が求められています。(2021.12.13)
情報分析/谷口正和・ジャパンライフデザインシステムズ
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