カルチャー・センチュリー

この一週間で最も注目を集めたことは、新元号「令和」をおいて他にありません。そして「令和」が持つ今日的な意味合いは、ズバリ日本の「文化」と言えるでしょう。「令和」の出典となった万葉集で表現されているのは、移り変わる四季の美くしさ、つまり変化や違いの美学・知性です。そう見切った時、文化はまさに変化の積み重ねであり、現状に満足せずよりよいものにしていくための創意工夫や革新、そういったものをのみ込みながら伝承されてきたものです。様々な事業分野でイノベーションが求められる現在、文化に触れることの重要性はここにあると言えます。もう一つ、文化を形成する重要なファクターと言えるのが“違い” です。現在は一人ひとりの特徴、個性が明確に求められる時代。そうした者同士が国境を越えてつながり合う、いわば個とネットワークの社会が形成される中、文化の持つ違いの美学の重要性はますます高まっています。人生100 年時代、言い換えれば1世紀を生き切る現在において、「令和」は文化の時代の到来を我々に強く認識させてくれているのです。


谷口正和

2019年4月8日 ジャパンライフデザインシステムズ

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