現在は様々な価値観が入り混じり、あらゆる分野で垣根が外された混沌とした社会といえます。そのような状況の中、未来社会に対してストーリーメイクをしていく時、必要になるのは従来の価値観を引きずったビジョンや、経験則によるプランではなく、いわば「妄想:デリュージョン」ともいえるような壮大なるイマジネーションです。例えば、創造的なイノベーションを打ち立てているという自負がある人も、ややもすると過去の成功体験や社内の都合を重視してしまいがちです。そうならないためにも、外側の目線や価値観を積極的に取り入れていくことが重要になります。近頃は社員の副業を認める企業が増えつつありますが、こうしたことも社内に新しい着眼やアイデアを取り込む好機といえます。それぞれが体験学習を通じて、内側の価値観に縛られない開かれた想像力が磨かれ、自在な発想の「妄想力」へとつながっていきます。今こそ、少年少女の頃に戻って自由に未来を妄想する時です。何にも縛られずに思いのままに描いた絵の中には、次なるイノベーションのヒントが眠っているはずです。
谷口正和
2019年5月20日 ジャパンライフデザインシステムズ
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