あらゆるメディアが新型コロナウイルス関連の情報を伝える現在は、まさに一つの巨大なコンテンツによって世界がジャックされている状況といえます。ある情報や価値が人々の注目を集めすぎると、当然ながらその瞬間にも様々な出来事が起こっているものの、その他のことに対する認識や判断が抜け落ちてしまう。一つの価値観が圧倒的な速度と注目度によって世界中に拡散されていくことは、良くも悪くも情報社会の特徴といえます。まさに今、コロナによる「ワンコンテンツ・パニック」の真っ只中にあり、そしてこの後にはアフターコロナによる混乱も控えています。すでに中国の観光地では、コロナによる自粛の反動として大勢の旅行者が集まり、入場を制限するといったケースも出てきています。今後、各地で起こるであろうそうした混乱に対応するためにも、コロナという圧倒的なコンテンツが支配する現状をトレーニングの期間と捉え、冷静に全体を俯瞰する力を養っていくことが重要です。この体験学習を未来に向けた重要な資産として活用していくためにも、冷静に今を見つめ判断する力が求められています。(2020.04.27)
ジャパンライフデザインシステムズ
谷口正和
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