第3都市の選択

どんなに安定しているように見えるものも、一瞬にしてその価値が反転するほど大きな変化が起こる現在、あらゆるものに対して再選別が必要になっています。例えば都市もその一つで、圧倒的な資金と人材を投入し、物理的な集合・集積の構造をつくってきたのが従来の都市の姿とするなら、コロナによって密集することを否定された今、都市構造に対しても新しい認識が求められます。その中で、新たな都市の持つ最も大きなファクターになるのがメディア性です。メディアはミディアムの複数形、つまりは「中間」の意味があります。都市と農村、中心と郊外といった区分けを外して組み合わせていく。どちらか一方を選択するのではなく、その両方の間を行き来するサードステージとしての認識が必要です。犠牲や破壊によって成り立ってきた発展ではなく、自然に対して感謝し共生していく、いわば農村都市というようなものが、これからの近代化の構造を内包しているともいえます。今こそ、未来の地球社会に向けて舵を切るとき。都市や企業、そして生き方そのものも、一人ひとりが過去に軸足を置かずに、未来目線で選び直す時代に突入しています。(2020.06.22)

情報分析/ジャパンライフデザインシステムズ・谷口正和

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