現在、世界中で大きな問題となっている新型コロナウイルスの拡散は、あらゆる人々が移動し交流する社会において、避けては通れない課題といえます。今後ますます世界が開かれていけば、今回のケースに限らず、内側に閉じ込めていた課題や問題が表に現れるようなことが一層増えていきます。こうした課題に対して必要なのが「地球の免疫力」を高めることであり、それは最小単位である私たち一人ひとりの免疫力とつながっています。ここでいう免疫力は、なにも健康法の実践ということだけではありません。先日のダボス会議でも、若い世代が先頭に立ってメッセージを発信したように、地球規模の課題に対して一人の強い想いが共感波となって世界へ広がり、それによって共同解決の構造が生まれていく。これもまた「地球の免疫力」を高める方策の一つです。免疫力は、次々にやってくる社会変化に対応しながら生き抜いていくサバイバビリティということもできます。サバイバリストとして生き延びるために今、何をすべきなのか。このキーワードは、私たち一人ひとりにそのことを問いかけています。（2020.02.03号）

ジャパンライフデザインシステムズ

谷口正和